2012年04月12日

18650

EV用のリチウム二次電池の開発競争が世界中で激化しています。



安ければ良いというものではありませんが、よりコストパフォーマンスの高いものが求められます。EV専用から家庭向け定置用の利用も出てきて量産効果が生まれていくでしょう。2009年にパナソニックが18650タイプの車載用、定置用のモジュールを発表してから既に2年と数ヶ月ですが、その間18650タイプの性能も向上して2.9Ahから、予定では本年中に4.0Ahの製品が出るはずです。電圧も3.2Vから始まり4.2Vと性能向上との予定でした。

仮に3.6Vで4.0Ahの18650タイプのモジュールであれば、2.9Ahで140本のものが105本でどう容量となります。2009年当時の仕様では140セルを並列、直列に組み合わせてモジュール化して重量が8kg(BMS含)容積が7LとEV専用BTと比べ小型でした。予定通りの性能のものが出てくればさらに小型化、同サイズであれば1.5倍以上の容量になります。

街乗りをメインとして容量15kWh以下であれば60kg程度の軽量システムになります。BTシステムの軽量化は車両の軽量化に直結しますので、一充電走行可能距離が劇的に増える可能性もあります。想定する性能としては5年10万kmの使用後にSOC(充電容量)70%を確保とi-MiEVに搭載されるBTの80%(Mタイプはもう少し多いか?)と比べて大きく性能が低いとは言えません。予定通りの価格であればコストパフォーマンスの点では遜色ないでしょう。BT周辺の設備を考えると上回るかも知れません。

テスラモータースが主張するように、18650タイプの組み合わせは故障にも強いのです。多くのセルを並列、直列で組み合わせるので1つのセルに不都合が出ても大きく性能が落ちるわけではありませんし、そのまま走行することも可能です。EV専用電池のように一つのセルが故障すると走行できないということが無いのです。修理自体のコストも低いということになります。

5年で70%のSOCも家庭定置用に流用して、積み替えることも考えられます。その頃には価格の低下もより進んでいるでしょうし、定置用に下取りするという流れも出来ているかも知れません。

テスラはパナソニックと使用契約を結んでいますので、新型EVの性能向上は大いに考えられます。ロードスターと比べ低価格なことも。


肝心の価格は?1モジュールでBMS込みで10万円以下(1kWhあたり67000円程度?)は難しいか?5万円は無理でしょうね。

2009年当時のモジュール
18650



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Posted by 神前あそん at 11:06│Comments(0)電気自動車
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