› サイレント・ドライブ › 2012年08月23日

2012年08月23日

欧州におけるEV拡大戦略

EU内には「3つの20」という目標数値がある。



これは正式にはle paquet énergie climat、または3 fois 20といい、2020年までに、温室効果ガスの排出を20%削減し、エネルギー効率を20%上昇させ、消費エネルギーの20%を再生可能エネルギーにシフトさせる、というものだ。この目標の達成のために注目されているのが内燃機関を動力源としない自動車、つまり電気自動車(ここではハイブリッドも含む)なのである。

EUの代表的3国では、イギリスでは2009年から2014年にかけ総額約320億円をクリーンな自動車のプロモーションに充てることになっており、電気またはハイブリッド自動車の購入には一台につき約25万円から約65万円の補助金を出すという戦略に出た。それにもかかわらず、該当車の価格があまりにも高額なことに加え、バッテリーの充電場所などのインフラ整備の遅れから販売台数は伸び悩んでいる。

ドイツでは今から2020年までに電気自動車を100万台導入し、さらに2030年までには500万台とすることを目標としており、この目標到達のために約20億円を計上している。ところが、やはりドイツでも電気自動車の価格がネックとなり、市場の拡大は困難なようである。

フランスの目標数値は、今から2015年までに45万台の電気及びハイブリッド車を導入し、2025年までには450万台にするというものである。クリーンな自動車の研究と開発、加えてバッテリーの充電箇所の整備のために約400億円を投じ、CO2の排出量の少ない自動車の購入には約50万円の補助金を出すなど、新たに該当の自動車の購入を検討している人には魅力的な内容である。

電気自動車の販売拡大のカギを握るのは「価格」と「インフラ整備」のようであるが、どの国の戦略が最も効果的であるかは現時点での判断は困難だ。consoGlobeより。


自動車生産国イタリアの情報が抜けているのはなんですが、日本のEV(クリーンディーゼル含む)補助金が一番手厚いようです。EVの価格により最高で100万円まで出ます。ドイツではストリート・スクーターのプロジェクトやVWなど大手のプロジェクトがありますが、英仏伊のような狭い道を小型車でというイメージがないので目標台数に達するのは難しいのかもしれません。

英仏伊では都市中心部への自動車の進入規制がありEVは優遇されます。狭い道も多いし小型EVの普及が進むように思うのですが・・・

米国でもインフラ整備を小浜さんがぶち上げていますが、なかなか思うようには進みません。今現在EVを所有するオーナーのイメージとしては自宅で充電、毎日の短距離利用があると思いますが、普及促進となるとインフラの整備は重要なファクターとなるのでしょう。価格については需要と供給の問題で需要が増えればコストダウンも進み価格は低下して行きます。

こうしてみると欧州は案外EVの認知が進んでいると思っていたのが、思ったほどではなかったということでしょうか?やはり価格やインフラ共に日本が進んでいると再認識しました。とはいえ、もう一段の努力を期待したいと思います。が、今のところ三菱i-MiEV各種と日産LEAFだけなのは心もとないなと思うのであります。

consoGlobe
  


Posted by 神前あそん at 00:11Comments(0)電気自動車